活動報告 - 俳句同好会カテゴリのエントリ
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・11月の作品の紹介
・11月の兼題は、「鯛焼」・「七五三」です。
俵木 陶光
・小突かれて神前にゐる七五三
岡村 一道
・親よりもポーズのきまる七五三
長岡 帰山
・鯛焼を裏返す路地パリは雨か
片山 朝陽
・鯛焼が三列縦隊大空へ
安西 円覚
・鯛焼を喰ひ病みつきの大僧正
鈴木 健
・鯛焼や胸どきどきと少年期
小林 美絵子
・アルバムのセピアの父母と七五三
芳村 翡翠
・こんな日もあったのかなあと七五三
中邑 雅子
・鯛焼のしっぽの先の焦げ目かな
坂井 百合子
・ぽっくりを響かせ小さき七五三
五井 夢
・ひざかかへ上目使ひの七五三
関口 静安
・思ひ出の施設の子等の七五三
沢田 かつみ
・鯛焼や明治の名菓今もなほ
浦田 久
・七五三軍服姿たりしときも
◆ <私の一句>
逆光の富士の残影秋の海 俵木 陶光
昨年の9月下旬10人程の友人と葉山の海岸を散策することになった。京浜急行の新逗子から海岸回りのバスに乗り、県立美術館に寄った。館内で軽い食事をとり外へ出ると急に雨が降って来た。典型的な時雨で隣接の「しおさい公園」に着く頃にはもう止んでいた。しおさい公園は元葉山御用邸の一部で、大正天皇崩御、昭和天皇皇位継承の地でもある。そこから一寸歩いて私学共済の「相洋閣」に着いた。「かながわ景勝50選」の海岸を眼下に遠くは富士山、江の島が見渡せた。夕焼けに染まった富士山はいつまでも消えずに残っていた。
翌日もずっと富士山が見えていた。大浜海岸、一色海岸などを散策し御用邸の裏に出、若い警官としばらくおしゃべりをした。一日海ばかり見ていると話し相手が欲しくなったったのであろう。
森戸神社に立ち寄ると富士山、江の島、裕次郎灯台、ヨットなどがよく見えていた。絵はがきのように。
◆次回の定例句会は、12月14日(土)午後1時30分〜4時
於 久我山会館
兼題は「兎」・「冬紅葉」です
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)(俳句会事務局長)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
今月は、定例句会と井の頭公園吟行を合わせて行いました。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・10月の作品の紹介
・10月の兼題は、「秋の雲」・「当季雑詠」です。
俵木 陶光
・豪雨禍に天の詫び状秋の虹
岡村 一道
・デパートの屋上木馬秋の空
片山 朝陽
・もんじゃ屋を出て深呼吸秋の空
峯岸 まこと
・若き僧の掃き目律儀や秋の朝
長岡 帰山
・点眼を一滴落とす秋の空
芳村 翡翠
・箱根山に吹き寄せられし秋の雲
小林 美絵子
・泳ぐより溺れてみたし鰯雲
安西 円覚
・空は海群れて更なる鰯雲
中邑 雅子
・たぐりたる闇の深さや虫しぐれ
浦田 久
・天空におどる自画像夏の雲
坂井 百合子
・急ぎゆく職場へ今日も金木犀
五井 夢
・裏街道行くや細道月いづこ
堀 秀堂
・消えてゆく水平線上秋夕焼
関口 静安
・旅の夢覚めて一杯温め酒
<秋の吟行句会>
平成25年10月15日 於井の頭公園
俵木 陶光
井の頭恩賜公園は、大正6年に日本初の郊外型公園として開園し数年後には100周年を迎える。吟行当日は台風26号を気にしつつスタートした。
池畔に野口雨情の詩碑「鳴いてさわいで日の暮れ頃は葦(よし)に行々子(よしきり)はなりゃせぬ」の側に「思い出ベンチ」の一つがあり、長岡帰山さんの俳句「あきつ飛ぶ空の軽さのもどりけり」「冬木立影ふみあうて太極拳」のプレートがはめ込まれている。丁度10年目になる。そのあたりに湧水があり、神田川の源流となっている。
・秋雨に濡れて雨情の葦の詩(うた) 一道
・水澄んで帰山のベンチ古びたり 陶光
・神田川はじまる池の泡立草 一道
・貸ボートひしめき台風接近す 朝陽
道を隔てた井の頭自然文化園に、象のはな子に逢いに行った。昭和24年、タイから賜られ、上野動物園に5年、井の頭に60年過ごしている。
・秋のばら生れし年にはな子来る 美絵子
・敏捷なリスのごとくに秋の雲 円覚
・赤松の肌に流るる秋の雨 翡翠
園内を一巡し北村西望彫刻園に出た。長崎の平和祈念像の大きな原型は圧巻である。屋外にも様々な彫像が散在している。
・長崎の平和の像や秋深む 陶光
凡そ2時間余り、文化園を出て昼食をとり、句会場へ向かった。
◆ <私の一句>
「朝顔やきのふのこととなりしこと」 芳村 翡翠
中大杉並の俳句同好会「白木蓮」で俳句を始めて最初からの会員なので、もう10年以上になります。経験豊かな 俵木陶光先輩 の指導もあり、段々と俳句らしきものができるようになりました。このところマンネリを感じておりましたので、半年前から、新しい境地を開拓しようと、二つの試みに着手しました。
一つは、「河」という結社に参加して句会、投句を始めました。もう一つは、朝日俳壇に投句して、日本の代表的な俳人達の選に挑戦することです。
前者は月一回、句会に出席し、参加者の方々の講評を受けます。とくに女性の方々が多く、女性特有の鋭い感性には刺激されます。
後者、「朝日俳壇」の方は、なかなかの難関で、私も、毎日、かかさず二句ほど投句しておりましたら、半年ほど経って、やっと長谷川 櫂先生に拾われました。冒頭の句はその句です。それでも早い方だそうです。なんというほどの句でありませんが、五七五の上五に「朝顔や」と切れ字を使い、中七、下五を「きのふのこととなりしこと」にまとめてみました。
最近また、長谷川先生によりt次の句が一席入選しました。
「一瞥の鏡の中の己が秋」という句です。
先生の評では、「通りすがりにのぞいた鏡の中、人生の秋が映っていた。」とありました。まさにそのとおりです。
◆次回の定例句会は、11月9日(土)午後1時30分〜4時
於 高井戸地域区民センターで行います
兼題は「鯛焼き」・「七五三」です
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)(俳句会事務局長)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・9月の作品の紹介
・9月の兼題は、「蟋蟀(こおろぎ)」・「月」です。
俵木 陶光
・船上の支倉(はせくら)常長月に立つ
岡村 一道
・月明り湖底の村に人の影
長岡 帰山
・一刀に断ちし半月富士山頂
安西 円覚
・夕月夜灰降り続く錦江湾
片山 朝陽
・ちちろ鳴き地蔵の耳の膨らみて
芳村 翡翠
・黒猫の耳そば立てるちちろかな
浦田 久
・月光に浮かぶ原爆ドームかな
堀 秀堂
・出漁の準備整ふ月明かり
中邑 雅子
・灯を消して月呼び入れる山の宿
小林 美絵子
・星月夜亡き人と酌(く)む酒一合
坂井 百合子
・月浴びて風やはらかな帰り道
鈴木 健
・吹く風やこほろぎの声夜深し
澤田 かつみ
・瞑想やちちろ念仏鳴き止まず
関口 静安
・蟋蟀の始まる男性合唱団
◆ <私の一句>
子らの寝て 台所にて 梨を剥く 坂井 百合子
大阪の地で、2歳と0歳の子供たちを銀行の社宅で育てていた頃の
一句である。東京で長男が生まれて1歳4ヵ月の時に夫の転勤に伴い東京から茨城の日立市へ転居した。その出向期間1年の後、東京に戻れると思いきやまたまた、大阪市住之江区への転勤となった。
大阪へ転居して半年後に次男が生まれ、特に頼る親戚も近くにいない中、二人の子の子育てに奮闘する日々だった。幸い、社宅の奥さん同士で協力し合ったり、私自身が幼少期に大阪で育っていたこともあり、だんだん大阪の土地には馴染んでいった。大阪での毎日は子供2人が小さかったので、自分が一人で自由に行動できる時間はほぼなく、たまには一人で出かけたいと夫に頼んではみるものの、「三食昼寝付きの専業主婦が何が土日一人で・・・・」、などと言われ続けているうちに私はだんだん心が苦しくなっていった。正も負も両方の感情をなくせば楽になるかな、とも思った。
ある日小児科に子供を連れて行ったときにたまたま待合室で隣の席に座っていたおばさんに、私が日常のストレスをついこぼしたら、「子供が大きくなったら、あなた声を上げなさい」とおっしゃった。
そんな中、日経新聞の日曜版か何かに「歌壇・俳壇」という投句のコーナーがあるのに気付き、私はなんとなく投句してみたのである。短歌も作ってみた。家の中で子供たちと缶詰になっている時でも紙と鉛筆さえあれば遊べる・・・。俳句や短歌の先生に添削してもらえ、自分の句が載せてもらっているのを見つけると次の日曜日に新聞が来るのが待ち遠しかった。
今から13年ほど前の話である。当時の自分の句が載った日経新聞の切り抜き数枚を探したが、なぜか出てきてくれない。
あの時感情を全部なくしていたら子供たちを健全に育てることはできなかっただろう。俳句が、「ちょっと待った〜」、と私に教えてくれたのであろうか。
大阪の社宅に6年住んだ後、東京杉並区の社宅に転居し、その数年後、子供と私はアパートに移り現在にいたっている。
私は今少しだけ声を上げている。
◆10/15(火)に井の頭公園界隈の吟行(四句、当日提出)を予定しています。句会場は高井戸地域区民センターで13時30分からです。
また、10月定例句会も当日、合わせて行う予定です。定例句会の兼題は「秋の雲」・「当季(秋)雑詠」で三句提出です。
ハガキで10/5(土)までに片山惠夫まで投句して下さい。
片山惠夫の住所は、〒167−0051 杉並区荻窪1−36−16
メゾン・ド・ワルツ101
*吟行:10月15日(火)午前10時集合
集合場所は、JR吉祥寺駅南口歩1分「丸井 吉祥寺店」正面玄関入り口
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)(俳句会事務局長)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・8月の作品の紹介
・8月の兼題は、「アイスクリーム(氷菓)」・「向日葵(ひまはり)」です。
俵木 陶光
・アイスクリーム雲より高き送電塔
坂井 百合子
・向日葵も黙祷ささぐ正午かな
長岡 帰山
・ミサイルの迎撃準備ひまわり咲く
芳村 翡翠
・向日葵の炎えてゴッホの空となり
安西 円覚
・ひまはりやいつかはきっと日輪に
片山 朝陽
・向日葵や明日を恃(たの)みて夜に立つ
峯岸 まこと
・地平線まで続く向日葵畑かな
澤田 かつみ
・向日葵や百万本を咲き誇り
中邑 雅子
・咲き続く花疎ましく夏負けて
小林 美絵子
・言葉数いつしか奪ふかき氷
浦田 久
・かき氷高くなれなれ童の瞳
本間 邦子
・買物のお供に倦みし子に氷菓
堀 秀堂
・休耕田向日葵畑に甦り
関口 静安
・こぼれ種成長早く向日葵に
◆ <私の一句>
神輿庫解きて眩しき朱の漆 峯岸 まこと
掲句は、白山神社(東京・文京区)への吟行句会での作品です。白山神社は五代将軍徳川綱吉の信仰を得た小石川の鎮守です。
今は、紫陽花で知られますが、見事なしだれ桜が本殿前にあります。傍らには町内の神輿倉があり、偶然、町内会の方が神輿庫の扉を閉じようとしていましたので中を拝見させていただきました。修理を終えた神輿を納めていたとのことでした。飾り金具だけではなく、胴回りや軒裏の朱が鮮やかでした。
この時の作品として、次の句も印象に残っています。
ふうわりと桜花散りゆく社かな
吟行は、平成18年4月9日でした。私が本格的に俳句に取り組んだ記念すべき日でもあります。
◆次回の句会は、9月14日(土)1時半より4時半
会場は、高井戸地域区民センターです。
兼題は、「蟋蟀(こほろぎ)」・「月」です。
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)(俳句会事務局長)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・7月の作品の紹介
・7月の兼題は、「瀧」・「蛞蝓(なめくぢ)」です。
俵木 陶光
・なめくぢや迷ひの多き銀の道
岡村 一道
・みな夢をみるなめくぢはそらをとぶ夢
坂井 百合子
・なめくじり裸一貫どこへ行く
安西 円覚
・大仏の手の上這ふやなめくぢら
峯岸 まこと
・蛞蝓の銀の一筋山の神
芳村 翡翠
・はるか来てはるかへと去る蛞蝓(なめくぢら)
長岡 帰山
・音を消し己を消して瀧行者
片山 朝陽
・落日の光る西海瀧見ゆる
澤田 かつみ
・男体山(なんたい)を支へ華厳の滝光る
本間 邦子
・水しぶき浴びて佇む瀧の裏
中邑 雅子
・滝を見て帰る脳裏に滝の音
小林 美絵子
・若き日の母と見し白糸の滝
浦田 久
・瀧修行無念夢想の虚空かな
堀 秀堂
・千年も打たれ続けて瀧の石
関口 静安
・白糸の滝の一列並びおつ
五井 夢
・微睡(まどろ)みて天井桟敷の富士の瀧
◆ <私の一句>
近づいて来しほうたるはついとそれ 俵木 陶光
毎年6月の末、井の頭線久我山駅の周辺で蛍祭りを行っている。
第1会場は駅前の神田川沿い。第2会場は500メートル先の玉川上水。子供達が帰った9時過ぎ、幻想的な蛍の夜となる。
蛍は、亡くなった人の魂が小さな光となって戻って来る、とも語られている。その夜、一匹の蛍がすぐ近くまで来たので数ヶ月前に亡くなった妻ではないかと、思わず手を伸ばしたが、蛍はついとそれて行ってしまった。
女性の蛍に対する感性には独特なものを感じさせる。
・ゆるやかに着てひとと逢ふほたるの夜 桂 信子
・死なうかと囁かれしは蛍の夜 鈴木真砂女
・じゃんけんに負けて蛍に生れたの 池田澄子
男性の句も3句揚げておきたい。
・蛍火や疾風(はやて)のごとき母の脈 石田波郷
・人殺す我かも知らず飛ぶ蛍 前田普羅
・ほうたるほうたるなんでもないよ 種田山頭火
◆次回の句会は、8月10日(土)1時半より4時半
会場は、久我山会館です。
兼題は、「アイスクリーム」・「ひまわり」です。
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(俳句会事務局長)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)