活動報告 - 俳句同好会 (H.24.1.14) No.23
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時まで、主として久我山会館で開催しております。(出席者は10名程度)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。
・1月の作品の紹介
・1月の兼題は、初湯(初風呂)・(箱根)駅伝です。
ただ、今回号掲載は、(箱根)駅伝特集になります。
◆<襷が繋ぐ 箱根駅伝と俳句> 俵木 陶光
今年も恒例の箱根駅伝。白門杉並俳句会では、俳句で応援することにしました。
歳時記には「駅伝」「箱根駅伝」という季語はありませんが「サッカー」「ラグビー」と同じように歴史と実績もあるので、冬の季語として使うことにしました。
・駅伝の運ぶ今年といふ時間 (長岡 帰山)
箱根駅伝が新しい年を運んで来た。清清しい、祈りにも似た気持で新しい年と箱根駅伝を迎えることになる。
・箱根駅伝朝の光を纏ひゆく (山口 月山)
・駅伝や吐く白息の頼もしく (中邑 雅子)
号砲一発、走者がスタートを切り視界から消えると、いよいよ東海道・箱根路を目指してゆく。東京を離れると権太坂、遊行寺坂、やがて富士山も正面に見えて来る。
・駅伝や韋駄天走り権太坂 (山口 月山)
・北斎の富士堂々と駅伝路 (岡村 一道)
・抜き去って行く駅伝の黒き肌 (安西 円覚)
・駅伝の走者の前を黒猫が (安西 円覚)
沿道は小旗を持った人達が今か今かと走者を待っている。と、一匹の黒猫がトコトコと歩いて来た。一寸したハプニングに観客から笑みがこぼれる。
いよいよ難関の箱根山第五区、この間母校は大いに苦戦を強いられることになった。
・往路五区箱根駅伝壁登る (長岡 帰山)
・駅伝や天下の嶮に玉の汗 (芳村 翡翠)
・駅伝やスター選手は冬日浴び (関口 静安)
翌日の復路、母校は12位で一斉スタートを切ることになった。シード権のことも一瞬胸をよぎった。が、各校の走者はデッドヒート。小田原の中継点では襷を渡し終えて道端に倒れ込む走者が多かった。
・飛ぶがごと駅伝山河を一跨ぎ (堀 秀堂)
・駅伝の海風を呼ぶ海碧し (俵木 陶光)
小田原を過ぎると海は一見のどかそうであったが走者はひたすら前をゆく走者の背中を追っていた。シード校に残れるか否かは秒単位で決まることもある。また予選会で落ちて駅伝に出られない伝統校もある。
・駅伝や襷に滲む十の汗 (片山 朝陽)
・駅伝の順位気になる庭仕事 (小坂 郁子)
・駅伝や韋駄天選手のサバイバル (浦田 久)
・壮絶な箱根駅伝第十区 (俵木 陶光)
・子から聞く「駅伝八位」にほっとする (本間 邦子)
お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。来年を期待しています。
駅伝の「欅」から別の見方も出来る。
・駅伝や渡す襷の除夜の鐘 (五井 夢)
除夜の鐘で渡すものはなにか。永久に流れてゆく月日のことである。
「去年今年貫く棒の如きもの」(高浜 虚子)と同じ趣旨である。
・駅伝や血といふ襷子に渡す (肥田 浩一)
先祖代々受け継いで来た血、子がまた孫にその血を渡すのである。
中央大学にとって見ても先輩から後輩に大学の伝統を渡すのである。
◆<私の一句> 長岡 帰山
自分の想いを、情感と共に表現できる場や表現のスタイルに出会える人は幸せである。そうでなければ、私たちの心に芽生え続けるそれらは、形をなすこともなく次から次へと流産していくばかりである。おりおりの感情や想念といふものは、表現されることで周囲に対しても、自分自身にとっても確かなものとなる。
・降り立ちてより日本の鶴となる 帰山
(H23.NHK全国俳句大会・秀作句)
・冬の瀧一列に来る修行僧 帰山
(H23.杉並区俳句大会・選者特選句)
私は毎年NHK全国区と杉並地方区の俳句大会への投句を俳句道として句歴13年となった。因みに今年の投句数は、NHK全国俳句大会は44,619句、杉並区は978句であった。
◆次回の句会は、2月11日(土)1時半より4時
会場は、浜田山会館第一集会室です。
兼題は、春寒・猫の恋です。
◆句会についてのお問い合わせ先:片山 朝陽(惠夫)(俳句会事務局長) まで
TEL 042−675−9449
携帯 090−8773−4881
◆文責・俳句同好会会長 俵木 陶光(敏光)
一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の数名の作品を紹介いたします。
・1月の作品の紹介
・1月の兼題は、初湯(初風呂)・(箱根)駅伝です。
ただ、今回号掲載は、(箱根)駅伝特集になります。
◆<襷が繋ぐ 箱根駅伝と俳句> 俵木 陶光
今年も恒例の箱根駅伝。白門杉並俳句会では、俳句で応援することにしました。
歳時記には「駅伝」「箱根駅伝」という季語はありませんが「サッカー」「ラグビー」と同じように歴史と実績もあるので、冬の季語として使うことにしました。
・駅伝の運ぶ今年といふ時間 (長岡 帰山)
箱根駅伝が新しい年を運んで来た。清清しい、祈りにも似た気持で新しい年と箱根駅伝を迎えることになる。
・箱根駅伝朝の光を纏ひゆく (山口 月山)
・駅伝や吐く白息の頼もしく (中邑 雅子)
号砲一発、走者がスタートを切り視界から消えると、いよいよ東海道・箱根路を目指してゆく。東京を離れると権太坂、遊行寺坂、やがて富士山も正面に見えて来る。
・駅伝や韋駄天走り権太坂 (山口 月山)
・北斎の富士堂々と駅伝路 (岡村 一道)
・抜き去って行く駅伝の黒き肌 (安西 円覚)
・駅伝の走者の前を黒猫が (安西 円覚)
沿道は小旗を持った人達が今か今かと走者を待っている。と、一匹の黒猫がトコトコと歩いて来た。一寸したハプニングに観客から笑みがこぼれる。
いよいよ難関の箱根山第五区、この間母校は大いに苦戦を強いられることになった。
・往路五区箱根駅伝壁登る (長岡 帰山)
・駅伝や天下の嶮に玉の汗 (芳村 翡翠)
・駅伝やスター選手は冬日浴び (関口 静安)
翌日の復路、母校は12位で一斉スタートを切ることになった。シード権のことも一瞬胸をよぎった。が、各校の走者はデッドヒート。小田原の中継点では襷を渡し終えて道端に倒れ込む走者が多かった。
・飛ぶがごと駅伝山河を一跨ぎ (堀 秀堂)
・駅伝の海風を呼ぶ海碧し (俵木 陶光)
小田原を過ぎると海は一見のどかそうであったが走者はひたすら前をゆく走者の背中を追っていた。シード校に残れるか否かは秒単位で決まることもある。また予選会で落ちて駅伝に出られない伝統校もある。
・駅伝や襷に滲む十の汗 (片山 朝陽)
・駅伝の順位気になる庭仕事 (小坂 郁子)
・駅伝や韋駄天選手のサバイバル (浦田 久)
・壮絶な箱根駅伝第十区 (俵木 陶光)
・子から聞く「駅伝八位」にほっとする (本間 邦子)
お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。来年を期待しています。
駅伝の「欅」から別の見方も出来る。
・駅伝や渡す襷の除夜の鐘 (五井 夢)
除夜の鐘で渡すものはなにか。永久に流れてゆく月日のことである。
「去年今年貫く棒の如きもの」(高浜 虚子)と同じ趣旨である。
・駅伝や血といふ襷子に渡す (肥田 浩一)
先祖代々受け継いで来た血、子がまた孫にその血を渡すのである。
中央大学にとって見ても先輩から後輩に大学の伝統を渡すのである。
◆<私の一句> 長岡 帰山
自分の想いを、情感と共に表現できる場や表現のスタイルに出会える人は幸せである。そうでなければ、私たちの心に芽生え続けるそれらは、形をなすこともなく次から次へと流産していくばかりである。おりおりの感情や想念といふものは、表現されることで周囲に対しても、自分自身にとっても確かなものとなる。
・降り立ちてより日本の鶴となる 帰山
(H23.NHK全国俳句大会・秀作句)
・冬の瀧一列に来る修行僧 帰山
(H23.杉並区俳句大会・選者特選句)
私は毎年NHK全国区と杉並地方区の俳句大会への投句を俳句道として句歴13年となった。因みに今年の投句数は、NHK全国俳句大会は44,619句、杉並区は978句であった。
◆次回の句会は、2月11日(土)1時半より4時
会場は、浜田山会館第一集会室です。
兼題は、春寒・猫の恋です。
◆句会についてのお問い合わせ先:片山 朝陽(惠夫)(俳句会事務局長) まで
TEL 042−675−9449
携帯 090−8773−4881
◆文責・俳句同好会会長 俵木 陶光(敏光)