活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (R.1.11.9) No.117
◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・11月の作品の紹介
・11月の兼題は、「立冬」・「当季雑詠」で3句です。
出題:安西 円覚
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・立冬のあとの青空松葉降る 阿部みどり女
・斧あてし枝の切口冬に入る 山口 誓子
・冬に入る水に夜毎の月明り 飯田 龍太
・塩甕に塩ぎっしりと冬に入る 福永 耕二
・立冬の横に引きぬく串団子 古舘 曹人
・投函の封書の白さ冬に入る 片山 由美子
・跳箱の突き手一瞬冬が来る 友岡 子郷
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俵木 陶光
・カワカワと烏ねぐらへ冬に入る
岡村 一道
・わが人生八十路で咲きし狂ひ咲
芳村 翡翠
・箱根山冬一斉に来りけり
長岡 帰山
・托鉢の駅頭に立つ冬初め
安西 円覚
・天麩羅のカラッと揚がり冬に入る
片山 朝陽
・天上に大漁ありや鰯雲
堀 秀堂
・立冬や湖水にゆれる逆富士
山下 天真
・爪先にふとんの温み冬立つ日
小林 美絵子
・立冬の夜生まれし子髪黒く
中邑 雅子
・木々の影のかそけくなりて冬に入る
坂井 百合子
・結露せる勝手口より冬来る
五井 夢
・義妹(いも)の唯々罪に凍うる冬の檻
荻須 節子
・冬来たる似顔絵描きの居た舗道
菊池 幸
・ミシン踏むリズムに合わせ菊香る
山路 久美子
・絹雲にまぎれて薄き昼の月
村林 小枝子
・冬の朝とんとこ走る小さき音
吉野 かおる
・朱(あけ)き火に城(ぐすく)囚われ冬立ちぬ
尾崎 すず野
・水平線のゆるぎなき紺冬に入る
◆私の一句
「護国寺の富士山頂や爽やかに」 俵木陶光
晩秋の「歩こう会」というグループは、護国寺からスタートした。ここは徳川綱吉の生母桂昌院の祈願寺として創建された、格式の高い寺である。ここにも富士山信仰に基づく富士塚があり、二、三分で頂上に着く。今でも眺めはいい。本ものの富士山に登った気もする。
日本女子大学に立ち寄り神田川に出た。
神田川なのに江戸川公園、江戸川橋とはこれ如何に、と調べて見ると、井の頭池などからの川は、飯田橋までを江戸川、そこから先を神田川と称していたようだ。また、この辺に堰を設け、神田上水として飲料水を江戸に送っていた。その工事に松尾芭蕉も係わっており、その宿舎などを後に「芭蕉庵」と称した。現在無料で開放されているが、人影もない。
・山茶花の散る古池や芭蕉庵 陶光
新江戸川公園にも人影はなく、雪吊り姿の松が二本池に影を映していた。
庭園の急斜面に葛折りの道があり、登り切ると永青文庫がある。庭園の外側からだと、坂道が一直線に伸びている。胸突坂とある。
永青文庫で書を、講談社記念館で絵を鑑賞し、東京カテドラルのルルド洞窟なども見た。
最後は椿山荘を通り抜け、江戸川公園に出、心地よい疲れを残したまま再会を約した。
・高だかと紙コップ挙げ秋惜しむ 陶光
◆次回の定例句会は、12月14日(土)13時〜15時40分
於 高井戸地域区民センター
兼題は、「初霜」・「当季雑詠」の3句提出
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
TEL 090-3145-2654