活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.31.6.8) No.112
◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・6月の作品の紹介
・6月の兼題は、「入梅」・「当季雑詠」で3句です。
出題:安西 円覚
選句:俵木 陶光
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・樹も草もしずかにて梅雨はじまりぬ 日野 草城
・梅雨に入る仕立屋の炉は低きまま 香西 照雄
・大寺のうしろ明るき梅雨入かな 前田 普羅
・ひそかなる恋そのままに梅雨に入る 桂 信子
・かたつむり甲斐も信濃も雨のなか 飯田 龍太
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俵木 陶光
・息とめて弓まっすぐに梅雨の的
岡村 一道
・傘逆さ子等下校する走り梅雨
芳村 翡翠
・月いでて箱根のやまも梅雨入かな
長岡 帰山
・現(うつつ)とも夢とも梅雨の古代蓮
安西 円覚
・半世紀弾かれぬピアノ梅雨に入る
中邑 雅子
・花束の重さよ今朝の梅雨入かな
小林 美絵子
・黒いつえテーブルに掛け梅雨に入る
片山 朝陽
・古武道の立ち居や黙の技涼し
堀 秀堂
・梅雨に入る海賊船の見え隠れ
浦田 久
・万物の生長願ふ梅雨入かな
荻須 節子
・入梅や夜の銀座のクレーン車
村林 小枝子
・梅雨重く空と海との境なし
菊池 幸
・野に満つる草の息吹や夏点前
五井 夢
・雨垂れの滴一滴梅雨に入る
坂井 百合子
・梅雨に入りようやく終えし洗濯機
◆私の一句
降り立ちてより日本の鶴となる 長岡 帰山
自分の想いを感情と共に表現できる物は、幸せ者である。
感情と共にその場や表現のスタイルに出会える人は幸せ者である。
そうでなければ私達の心に願いつづけているそれらは、形をなすことなく次々と流産していくばかりである。
折々の感情や概念は、表現されることによって周囲や自分自身にとっても、確かなものとなる。
したがって、私達の表現がその場の存在証明にかかわる緊迫した課題となる。
それが季語を有する十七音の韻文であっても、気功太極拳・白鶴の舞であっても全く変るものではない。その約束を共有して伝統を守るか、自由に他の表現様式をとるかは、現代の個人の詩(ポエム)たらんとするとき葛藤をはらむのだ。
空中に曲がり角あり鬼やんま 帰山
◆次回の定例句会は、7月13日(土)13時〜15時40分
於 高井戸地域区民センター
兼題は、「夏草」・「当季雑詠」の3句提出
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
TEL 090-3145-2654
◆文責: 俵木 敏光(陶光)