活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.31.4.13)  No.110

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.31.4.13)  No.110

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2019-4-29 11:38

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・4月の作品の紹介
・4月の兼題は、「蝶」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚
                選句:俵木 陶光
              
       
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・おんひらひら蝶も金毘羅参りかな      小林 一茶
・日盛りに蝶のふれ合ふ音すなり       松瀬 青々
・方丈の大庇より春の蝶           高野 素十
・蝶墜ちて大音響の結氷期          富沢 赤黄男
・てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った   安西 冬衛
・日本語をはなれし蝶のハヒフヘホ      加藤 楸邨



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俵木 陶光

・山頂を離れし胡蝶一直線


岡村 一道

・機関車の鋭き笛や猛き蝶


芳村 翡翠

・てふてふが遠足の子のあと先に


安西 円覚

・約束のやうに蝶来ぬ寛永寺


片山 朝陽

・百年の瘤
(こぶし)の力花に葉に

長岡 帰山

・蝶ふたつ牛の鼻面
(はなづら)舞ひ遊ぶ

山下 天真

・人声は遠くかすかに山ざくら


小林 美絵子

・寺町は空広き町初つばめ


中邑 雅子

・蝶の旅この海峡を越へむとす
 

坂井 百合子

・まとひ付く蝶よあなたは誰ですか

 
荻須 節子
 
・警笛が遠くで鳴りし蝶の昼
 

菊池 幸

・牛の背に日向ぼっこの黄蝶かな


山路 久美子

・訪
(おとな)ひ遊ぶ君が墓前に蝶の舞ひ

堀 秀堂

・使者の蝶庭ひと巡りして去りぬ


浦田 久

・蝶の昼花に飛び交ひ天空へ


五井 夢

・たねまいた ちょうちょ咲いたと指さす子


村林 小枝子

・花くぐり花をくぐりて神田川


篠 幹子

・花吹雪蝶の舞うのを見るようだ


◆私の一句
    
底冷えに鑑真和上目を瞑
(つむ)
          
芳村 翡翠   
奈良に行くと唐招提寺という壮麗なお寺があります。そこに国宝である日本最古 の肖像彫刻があります。鑑真和上(がんじんわじょう)の坐像です。目を瞑られ 結跏趺坐を組まれ、掌は法界定印をむすんでおられます。目を瞑ってというよりは、 すでに盲いられたお姿なのですね。
鑑真和上は唐の揚州に生まれ、14歳で出家し、洛陽・長安で修行を積み、713年に故郷の大雲寺に戻り、江南第一の大師と称されました。
天宝元年(742)、第9次遣唐使船で唐を訪れていた日本人の留学僧・栄叡(ようえい)、普照(ふしょう)から、朝廷の「伝戒の師」としての招請を受け、渡日を決意。その後の12年間に5回の渡航を試みて失敗、次第に視力を失うこととなりましたが、天平勝宝5年(753)、6回目にして遂に日本の地を踏まれました。
以後、76歳までの10年間のうち5年を東大寺で、残りの5年を唐招提寺で過ごされ、天皇を始めとする多くの人々に授戒をされました。日本に仏教の教えを伝えるために決死の覚悟の行動なのでした。なぜ他国である日本にそれほどの苦難を越えて尽くされたのか驚くばかりです。
和上が目を瞑られたのは底冷えのせいではないでしょう。しかし、私には底冷えの厳しさの中の和上の目を瞑られた坐像をみる時感動を覚えるのです。
                             
   
◆次回の定例句会は、5月11日(土)13時〜15時40分
                於 高井戸地域区民センター 

  兼題は、「豆飯」・「当季雑詠」の3句提出
                               
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654
◆文責:  俵木 敏光(陶光)

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