活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.31.3.9)  No.109

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.31.3.9)  No.109

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2019-3-31 12:45

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
    
・3月の作品の紹介
・3月の兼題は、「花冷」・「当季雑詠」で3句です。
                出題:安西 円覚
                選句:俵木 陶光
              
       
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・満月を上げて八分の花の冷え    森 澄雄
・花冷や箪笥の底の男帯       鈴木真砂女
・手袋の指先ふかき花の冷      田辺香代子
・花冷の修羅の調停成りにけり    市橋 千翔
・花冷の紅ひきなほす逢瀬かな    立花 波絵
・野点前ことに花冷え志野茶碗    松本 恒子



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俵木 陶光

・花冷や波に乱れし都鳥


岡村 一道

・水温む絶滅危惧のチンドン屋


芳村 翡翠

・静かなる花冷えの街通り過ぎ


安西 円覚

・花の冷え眼鏡のくもり拭きにけり


片山 朝陽
 
・床屋出で余寒首筋走りたる


長岡 帰山

・花冷や優しく抱いてくれないか


中邑 雅子

・刀剣の「複製」とあり花の冷え


小林 美絵子

・花の冷え京の四条の串だんご


坂井 百合子

・花冷えのライトアップや人の波
 

五井 夢

・花冷えやゴディバのチョコの流し目よ

 
山下 天真
 
・白熊の剥製の目に余寒あり
 

浦田 久

・花冷えや開花宣言待ちこがれ


堀 秀堂

・花冷えに甘味処で暖をとり


関口 静安

・老桜コーラスの美しハーモニー


菊池 幸

・春水やさらさらさらと信濃川


荻須 節子

・落椿記憶の君はそのままで


山路 久美子

・花冷にふと寄り添ひて夜の道


村林 小枝子

・花冷えの川沿いの道花菜道



◆私の一句
  花冷えや我が平成も長かりし
俵木 陶光

64年間激動の連続であった「昭和」から、「平成」に代わる時も様々なことがあった。
 昭和63年9月、昭和天皇の病状が悪化して、皇居前には見舞いの記帳所が設けられていた。当時K女子大学の教務課長でもあった小生は、校舎毎に放送係を決め、こんなメモを渡していた。
 「天皇陛下は本日〇時〇分崩御されました。謹んでお知らせいたします。本学においても深く哀悼の意を表するため、本日と明日の授業を休講といたします」。
 大学祭の時期でもあったので、学生課は「ことが起った場合」として玄関や校外の装飾は取りやめていた。実際に昭和天皇が崩御されたのは1月7日、、冬休み中だったので学内の放送はなかった。テレビで知ったわけであるが皇居前には弔問の記帳所ができていた。昭和1ケタの小生にとっては胸にじんと来るものがあったので直ぐに出かけて記帳所の列に加わった。東京駅に戻ってくると早くも朝、毎、読、東京、日経など16ページにも及ぶような特集記事の夕刊が配られていたのですべて手にした。新しい年号の「平成」の文字も大書されていた。
 当時は教務課にいたが、その後、学生課、就職・進路課なども経験し平成9年定年退職した。合計40年のうち、入学試験関係、教授会対応、卒業判定、文部省対応の事務処理等色々大変であった。
 一例をあげると、ある科目の入試問題担当者が途中で入院してしまった。入試問題の印刷所から戻って来た校正日、すべての科目の教員たちの校正が終ってから八王子の病院まで、学校の車で駆けつけ病室で校正の終るのを待ち、付き添いの教員と学校まで戻り金庫に納め夜中に帰宅したことなど。全体では2学部、短大2学科の試験、合格発表等々10日ばかり学校近くの旅館に泊り込んでいた。その他夜間部、別科の処理なども行なった。受験生が一気に増えた頃は特に大変であった。
 一方、俳句の方は、昭和47年頃、大学の職員の中から俳句の同好会が生れて、1年後には立派すぎる合同句集が出来上った。その他の句会を含めると今まで14冊(平成に入っては10冊)の合同句集が生れた。その中からいくつかの句を並べてみた。

   ・卒業子去り講堂は椅子ばかり    陶光
   ・夏蝶のひらり合掌造りかな     
   ・女傘させばまばゆき送り梅雨    
   ・白シャツをかけてハンガー空を飛ぶ  
   ・カステラのごとき小春の午後となる 

 最近は杉並区内の老人ホームでも俳句会をやっている。
その中でこんな句も、
   ・手に受けて水のやはらぎ春近し  より子(101才)
 さて平成の次は?気になる字だけは御免被りたいが。
   ・なつかしき平成さよなら春惜しむ  陶光
                      
                           
   
◆次回の定例句会は、4月13日(土)13時〜15時40分
                於 高井戸地域区民センター 

  兼題は、「蝶」・「当季雑詠」の3句提出

                                
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責:  俵木 敏光(陶光)

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