活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.29.3.11)  No.85

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.29.3.11)  No.85

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2017-3-23 22:38

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。今回も新しい方の投句がありました。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。俵木陶光選。
    

・3月の作品の紹介
・3月の兼題は、「木の芽」・当季雑詠で計3句です。




俵木 陶光

・マラソンの木の芽明るき琵琶湖畔


岡村 一道
・若者の艇引き出すや木の芽岸


芳村 翡翠

・木の芽雨夕べのしこり解けゆく


長岡 帰山
 
・紙雛を手に妻降りし介護バス

峯岸 まこと
 
・木の芽張る鯖街道に日矢射せり

片山 朝陽
 
・熱燗や己を曲げぬ友ばかり


安西 円覚
 ・貼り薬覿面に効く古希の春

中邑 雅子
 
・木の芽張る生命(いのち) の声を放ちつつ

浦田 久
 
・伊豆の宿木々の芽吹きに抱かれて


堀 秀堂
 
・木の芽吹く上野のパンダ恋の風

小林 美絵子
・花薺(なづな)東京は今小糠雨

坂井 百合子
・朝帰りのわが子無口や木の芽どき

山下 天真

・春霞いつも見る富士あのあたり


村林 小枝子

・赤煉瓦マスクの波に木の芽風


 五井 夢
 
・木の股に育(はぐく)む木の芽どこの子ぞ                                    

◆<私の一句>           
山下 天真 
礼装しそっと来たれり尉鶲(じょうびたき)

東京郊外の住宅地、我が家の小さな庭に晩秋から春先まで10数種の野鳥が訪れる。
留鳥の四十雀、雀、雉鳩、椋鳥、鵯、尾長、目白、鶯 の他に冬鳥の鶫、白腹、尉鶲等など。
餌は一切与えず 、庭の木ノ実、草の実を啄ばみ、花の蜜を吸う。野山の風景そのままである。唯一つ人工的な陶器の浅鉢に水、これを目当てに喉を潤し、晴れた日には水浴びをする。時には一度に6羽の四十雀が水しぶき、そして枝でのんびり羽ずくろい。ここは野鳥達のミニサンクチュアリー。

この1句の尉鶲は雄鳥で黒い翼に白斑が有り、俗に紋付どりと呼ばれる。冬の間は雌雄別々の縄張りを持つため、数年前に雌が来ていたが、ある年から雄に交代、其れからは毎年紋付羽織ってやって来ては止まり木でピョコリと頭を下げる。以前来ていた雌との関係定かではないが、番かな と想像しています。春、北へ帰る頃日本海側では番を見かける事が多いそうです。
この北からの使者尉鶲は、同一の鳥としか思えない。
それにしても北の大地から我小庭にピンポイントでやって来る。まさしく自然の驚異です。鶫同様、毎年11月初旬には必ず来る。
日本は自然が豊かであり、その自然を享受する悦びを感じ 、虚子が提唱す「花鳥諷詠」 「客観写生」 「平明にして余韻のある句」 これを道しるべに俳句と関わりたいと思っています。
             


                      
◆次回の定例句会は、4月8日(土)午後1時〜3時40分
               於 高井戸地域区民センター   
 兼題は「葉桜」・当季雑詠で計3句です。

                                     ◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)

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