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活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.28.12.10)  No.82

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.28.12.10)  No.82

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2017-1-5 9:21

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。今回も新しい方の投句がありました。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。俵木陶光選。
    

・12月の作品の紹介
・12月の兼題は、「百合鷗・都鳥」・当季雑詠で計3句です。




俵木 陶光

・三日月の見守る「武蔵」最期かな


岡村 一道
・虎徹今静かに眠る冬日かな


芳村 翡翠

・乱舞する青のキャンバスゆりかもめ


峯岸 まこと
 
・多摩川の先に遠嶺都鳥

安西 円覚
 ・五線譜に不明な音符冬の蠅

片山 朝陽 
・燃え尽きるとき女優にも紅葉にも

長岡 帰山
 
・ナホトカへ船出の港ゆりかもめ

中邑 雅子
 
・華やかに客船入港冬鷗

小林 美絵子
・呼びかけに返事をするか百合鷗

坂井 百合子
・佐賀錦織り散らしたる山もみじ

五井 夢
 
・都鳥黒波ラッシュに浮き沈み

浦田 久
 
・岩手富士抱きし白鳥乱舞かな


堀 秀堂
 
・高千穂の御神楽魅入る秋の宮


山下 天真

・百合鷗北の便りは穏やかに


村林 小枝子

・万両は僧侶の如く慎ましく


寺崎 由岐子
 
・からっ風りんごのようなほっぺの子
                                 
    
                                
◆<蕪村の詩について>
 俵木 陶光

 与謝野蕪村は昨年生誕三百年の年であった(忌日は陰暦12月25日)。大阪から20才頃、江戸に移り俳句と絵画をしながら生活し茨城の結城に居を移し、東北にも旅をしている。その後京都、丹後の与謝にも住み、「与謝」と姓を名乗ってゆく。漂泊の人でもあった。
 結城時代には多くの俳人達と連句で交友を広め早見晋我(北寿)とも深く交わっていた。彼の死の知らせを受けてこの40才以上も年上の友を悼む詩を作っている(一部割愛・蕪村30才)。この詩が世に知られるようになったのは、これより半世紀後、蕪村没後であった。



<北寿老仙をいたむ>      蕪村

君あしたに去ぬゆうべのこころ千々に
何ぞはるかなる

君をおもうて岡のべに行きつ遊ぶ
岡のべ何ぞかくかなしき

蒲公の黄に薺(なづな)のしろう咲きたる
見る人ぞなき

雉子(きぎす)のあるか ひたなきに鳴くを聞けば
友ありき河をへだてて住みにき

へげのけぶり(注1)のはと打(うち)ちれば西吹く風の
はげしくて小竹原(をざさはら)真(ま)すげはら
のがるべきかたぞなき

友ありき河をへだてて住みにき
今日はほろりとも鳴かぬ

君あしたに去ぬゆうべのこころ千々に
何ぞはるかなる
  (注1)へげのけぶり=変り果てた煙

 
 蕪村はまた画家としても高く評価され、池大雅の「十便図」とともに「十宣図」で、また「夜色楼台図」が国宝となっている。その外に六曲一隻の「奥の細道図」や「鳶鴉図」なども。
 ここで蕪村の代表的な句を挙げてみたい。
・鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分かな
・夏河を越すうれしさよ手に草履
・月天心貧しき町を通りけり
・老が恋わすれんとすればしぐれかな
・春の海終日(ひねもす)のたりのたりかな
・なの花や月は東に日は西に
・しら梅に明(あく)る夜ばかりとなりにけり




◆次回の定例句会は、1月21日(土)午後1時〜3時40分
               於 高井戸地域区民センター   
 兼題は「雑煮・喰積(くいつみ)」当季雑詠で計3句です。

                                     ◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)
                       

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