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活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.28.10.8)  No.80

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.28.10.8)  No.80

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2016-10-24 9:10

◆句会は原則として毎月第2土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。今回も新しい方の投句がありました。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。俵木陶光選。
    

・10月の作品の紹介
・10月の兼題は、「秋の風」・当季雑詠で計3句です。




俵木 陶光

・誰もいない象のステージ秋の風


岡村 一道
・走り蕎麦老舗といへど音高く

芳村 翡翠
・男ゐて一人は無口秋の風

片山 朝陽 
・秋風や阿修羅の瞳いよよ澄み

安西 円覚
 ・万葉を風が捲(めく) るや居待月

峯岸 まこと
 
・観音のゆびおとがひに秋の風

長岡 帰山 
・思はざる山よりぬっと望の月

中邑 雅子
 
・秋立つや新規講座の通知来る

小林 美絵子
・秋風にふかっと含む薄茶かな

坂井 百合子
・模様替えしてみたくなる秋の風

五井 夢
 
・やせ烏濡れ羽青き吾秋の風

浦田 久
 
・棚田にも煙たなびく秋の風


堀 秀堂
 
・秋の風戦国時代の城巡り


関口 静安

・秋風に乗って飛べ飛べグライダー


山下 天真

・晴ればれと検査結果や秋の風


村林 小枝子

・還暦の空手一筋柿実る


寺崎 由岐子
 
・縁の下淋しくないかこおろぎよ

  
                                   
                                    
◆<私の一句>

 雨を呼ぶ投込寺の濃紫陽花 
    俵木 陶光 

 新宿の靖国通りに面した所に成覚寺という古い寺がある。創建は文禄三年(1594年)で、まだ片田舎の寺に過ぎなかった。慶長八年(1603年)徳川の世になると江戸が天下の中心となり、住人も増えて来た。また江戸五街道の内、甲州街道の第一番目の宿場が下高井戸辺でかなり江戸の中心部より遠かった。また下級武士達が浅草、吉原に出かけて行くのも大変であったことに目をつけた浅草辺の商人達がこの辺に遊郭など建てたら一儲できると踏んで、幕府の上層部に大枚の賄賂を積み新しい宿場(内藤新宿)を設けることを実現させた。
 それから遊郭や宿が建ちはじめ、遊女や非公認の飯(めし)盛女が増えて来た。身売されて来た彼女達の停年?は27才。酷使され、それ以前に亡くなると、着ている衣服も剥がされ筵(むしろ)などに包まれてこの成覚寺に担ぎ込まれて来た。長年に亘りその数2千人ともそれ以上とも。
 この寺は道路から石段を下りた所に本堂や墓地があり、如何にも投込寺と言った感じだ。その一角に「子供合埋(ごうまい)碑」と彫られた墓碑が立っている。子供とは飯盛女のことで、雇主と親子の関係にさせられたのである。この石碑も明治に近くなってから建てることになった。
 成覚寺の隣り正受院という寺があり、奪衣婆(だつえば)が祀ってある。三途の川を渡る者の衣服を剥ぎとる婆であるが、咳止めの霊力があるということから大ブレークした不思議な寺。
 これらの寺の裏側に回ると大きな太宗寺があり内藤家の菩提寺となっている。新宿御苑は内藤家の下屋敷があった所で、明治になると新政府に帰属し、第二次世界大戦の空襲で建物などは焼失し、現在は大名庭苑として玉藻池といくつかの石灯籠だけがその面影を止めている。
      紫陽花の雨を貰ひし玉藻池  陶光

                                                                                                                                                                                                                                          

 ◆次回は、吟行と定例句会を行います。
・吟 行: 11月12日(土)午前10時30分 
      JR西国分寺駅改札口 集合
      <史跡武蔵国分寺跡を散策>

・定例句会:同日午後1時30分より午後5時頃まで
      西国分寺駅南口前「いずみホール和室」にて     
      定例句会兼題は
      「秋(後半期を中心に)」・当季雑詠で計3句
 兼題は11月5日(土)までに郵送して下さい。(陶光宛)
 

◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090-3145-2654

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)

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