活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.27.9.12) No.67
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から3時40分まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。俵木陶光選。
・9月の作品の紹介
・9月の兼題は、「秋風」・「当季雑詠」で計3句です。
坂井 百合子
・祖母の逝くやうやく秋の風立つに
山下 天真
・秋風や山川草木吾ひとり
村林 小枝子
・母は子を戦地に送り秋深し
安西 円覚
・レントゲンの影失せにけり秋刀魚焼く
浦田 久
・秋風や商店街の祭旗
片山 朝陽
・秋風や銀ぶら二人蝶二つ
五井 夢
・秋風や月より白き夕日影
俵木 陶光
・秋めくや油撥ねたるフライパン
中邑 雅子
・秋風や空になりたる玉手箱
堀 秀堂
・秋風の天空の城雲捕へ
峯岸 まこと
・太宰治の碧雲荘や秋の風
芳村 翡翠
・きてみれば尾根は秋風ばかりなり
小林 美絵子
・秋風や鳥の模様の香水瓶
◆<私の一句>
「野に在りて人知れずとも萩すすき」 山下 天真
13年程勤めたマンション管理人を8月末をもって退職しました。
分譲マンションの区分所有者とは?管理組合とは? 事前に研修を受けたもののすべてが未知の世界でした。それが一週間後には通常総会を経験し、その後理事会の補助業務や様々な工事、保守点検等々の業者対応、日常清掃はもちろん、事務管理業務等々、振り返れば悪戦苦闘の数か月でした。
やがて居住者の方々のお顔と名前、人柄が分り初め、徐々にコミュニケーションがはかれるようになり、年を経るごとに親しみを感じ家族の一員のような思いで仕事をしておりました。
この貴重な経験も定年まで3年を残し、「今」やるべきことへの思いを新たに退職を決心しました。
それは、40歳のときこの日本の四季の自然を楽しみたいとの思いから、八ケ岳山麓に山荘を建て、週末や長期休暇の折々に雑木を植え草刈り薪作りをすることでした。更に充実した山暮しには体力のあるうちにと決断しました。
冒頭の一句は、「人の評価がどうあろうと、そのもののあり様は変らない」ということです。繊細で控え目な日本の自然への思いと座禅の経験により感じた句です。
禅との出会いは35年前、偶然訪れた妻の実家近くの山梨の塩山向嶽寺で東京吉祥寺の武蔵野般若道場を紹介され、そこで臨済禅を4年経験し、その後曹洞系の在家禅会に12年参禅し、その指導者お二人の逝去により半年の空白後、旧友の紹介によりある老師と出会いました。初対面でこの老師に非常な感銘を受けました。生涯の師(埼玉県富士見市「長谷寺の井上義寛老師」)に出会った瞬間でした。それから半年後に在家得度をお願いし、「天真」の法名を授かりました。
この仲秋、老師の三回忌に寄せて
天真 合掌
◆次回の定例句会は、10月10日(土)午後1時〜3時40分
於 高井戸地域区民センター
兼題は「秋の昼」・「当季雑詠」で計3句です。
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)