活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.27.6.13) No.64
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。俵木陶光選。
・6月の作品の紹介
・6月の兼題は、「明易し(短夜)」・「当季雑詠」で計3句です。
峯岸 まこと
・山つつじ咲く山道や鹿横切る
芳村 翡翠
・短夜の夜具の湿りや旅半ば
小林 美絵子
・剣道の部活遠くに竹落葉
坂井 百合子
・明易やことさら早き朝支度
山下 天真
・遠来の山ほととぎすやすみなく
村林 小枝子
・紅葵天まで伸びるかも知れず
安西 円覚
・海亀の海に戻るや明急ぐ
浦田 久
・短夜や明けゆく沖の烏帽子岩
岡村 一道
・夏蝶や日比谷の午後のオムライス
片山 朝陽
・夜の白む蛙の声の遠ざかる
五井 夢
・白妙の荒富士赤灼明急ぐ
俵木 陶光
・恋心深まる闇のほたるかな
長岡 帰山
・偶(たま)に来いと陶光の夢明易し
中邑 雅子
・短夜や命の淵を看取りつつ
堀 秀堂
・噴煙や紫陽花並び人を待つ
◆<私の一句>
「麦の秋ミシシッピーの滔々と」 安西 円覚
北アメリカ最長のミシシッピー川の川幅は数百メートルで、滔々としてそして意外にその流れは早く水は土色であった。今年の4月9日、私はミシシッピー川に面したテネシー州メンフィスに居た。カナダのトロントに住んでいる息子の結婚式に出る為である。何故、アメリカのメンフィスかというと相手のカナダ人女性メアリーがエルビス・プレスリーの大ファンで、エルビスが亡くなるまで20年間住んでいたメンフィスで式を挙げたいというたっての希望が叶った為である。18歳で現地の「サンスタジオ」という音楽スタジオで見出され運良くあっという間に有名になり弱冠22歳で億万長者になったエルビスの邸宅も式の後、見学した。邸宅周辺はグレースランドと言い年間60万人の観光客が訪れるといい土産物屋が数店出ていた。そのグレースランドの教会で無事、式は終わり数十年前の私の式をふと思い出した。。
グレースランドには、小泉元総理も数年前に来たようです。
夏めくやエルビス名入り帽子買ふ(円覚)
メアリーの両親とも1週間、行動を共にしかなり双方打ち解けた。ただ、いかんともしがたいのは言葉の壁で、身振り・手振りで日本語、英語変換電子辞書片手に何とか通じたような次第でした。ただ、人間の感情、考える事など基本的なことはどの国の人も同じに通じることを感じました。メアリーの両親は「ハイク」の言葉は知っていて、カナダでも「ハイク」が少しづつ広がっているようです。次の句はカナダ人の有名な俳人コリン・バーデルさんの作です。
snowgusts
shape-shifting this
to that there colin bardell(オタワ、カナダ)
吹雪 形が変わっていく これからあれへ あそこで
若い二人とエルビスとミシシッピーが印象に残った1週間でした。
最後に帰りの空港内の床を鳥が歩いてるのどかな光景を目にしました。
テネシーの空港ロビー夏の鳥(円覚)
◆次回の定例句会は、7月11日(土)午後1時〜3時40分
於 高井戸地域区民センター
兼題は「昼寝・昼寝覚」・「当季雑詠」で計3句です。
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)