活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.26.5.10)  No.51

俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.26.5.10)  No.51

カテゴリ : 
俳句同好会
執筆 : 
m-anzai 2014-5-21 13:03

◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。


◆毎回、その月の作品を紹介いたします。

・5月の作品の紹介(アイウエオ順繰り回し)
・5月の兼題は、「夏野」・「玉葱」です。


五井 夢
・夏野原溶けて野となる子供たち

小林 美絵子 
・父がいてカツ丼の玉葱が好き

坂井 百合子 
・暮れるまで虫追ひかけし夏野かな

関口 静安 
・放牧の風に波打つ夏野原

俵木 陶光 
・月明の夏野に何かひそみゐる

長岡 帰山
・草笛を吹くたび広くなる夏野

堀 秀堂 
・勝ち戦夏野を走る戦利品

中邑 雅子 
・たのもしき玉葱の芽や厨事

峯岸 まこと 
・北八ツの小祠(しょうし) 夏野に埋まれり

山下 洋一 
・夏野にはゆれる木陰とにぎりめし

芳村 翡翠 
・立ち昇る草の匂ひの夏野かな

安西 円覚 
・児の帰宅夏野の匂ひ引っさげて

浦田 久 
・球が飛び夏野に沈み雲隠れ

岡村 一道 
・コーラスの一団過(よ) ぎる夏野かな

片山 朝陽 
・思ひきりジーパン大の字夏野かな




◆<私の一句>
     堀 秀堂

 夏野くる庭の果樹の木萌え動く

 昭和9年、私の生まれた台湾・台中市で敗戦、残留を経験。昭和22年の帰国まで、私の幼少年期は戦争の中にいた。私たちの住んでいた官舎の多くの庭は広く、夜はキヨン(注:狐の一種)が来たり、月下美人が花を咲かせたり、さすがに南方の台北市であった(それでも四季は有ったが)。この句は庭の風景で、多くの官舎では塀に沿って果樹が多く、バナナ、パパイヤは手を加えずに実った。特にバナナは熟したら自ら倒れ、根から新しい芽が生えて来てはまた実るので、塀の一角にとどめるのが大変であった。この句の動くとはそのさまでもある。もいでもそのまま食べられるが、八百屋の室(むろ)で塾させた方が美味であった。残りは大量に廃棄されていた。
 台湾は蓬莱と言われ温暖で、米は二毛作、野菜、果物や砂糖キビも豊富、温泉、鉱物、ガス、石油、塩も産出し住みやすいところであった。 (つづく)
                         
 


  ◆次回の定例句会は、6月14日(土)午後1時30分〜4時
                     於 久我山会館
              兼題は「五月雨」・「海月」です


◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)まで
                 TEL 090−3145−2654

◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)

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