活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.26.2.11) No.48
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・2月の作品の紹介(アイウエオ順繰り回し)
・2月の兼題は、「立春」・「海苔」です。
浦田 久
・多摩川に春立つ息吹まぶしくて
岡村 一道
・立春や油を注ぐポンプ井戸
片山 朝陽
・炊きたての御飯にのせて今朝の海苔
五井 夢
・紅藻緑藻お魚だった日のわたし
小林 美絵子
・カーテンを替えてみようか海苔あぶる
坂井 百合子
・立春やようやく心あらたまり
澤田 かつみ
・立春の夢にSL走り来る
関口 静安
・立春を過ぎおだやかな日も近し
俵木 陶光
・海苔を掻く波やはらかき城ヶ島
長岡 帰山
・立春大吉赤一色の中華街
堀 秀堂
・ありたけの筏が命海苔の海
中邑 雅子
・街路樹の影やはらかし春立つ日
芳村 翡翠
・一湾の波の揺らぎや海苔日和
安西 円覚
・海苔買ふや思ひはすでに故里に
◆<私の一句> 俵木 陶光
「海苔を掻く波やはらかき城ヶ島」 陶光
北原白秋の詩が好きである。特に「城ヶ島の雨」。城ヶ島には3回行った。
30年程前の立春の日、何か心に充たされないものがあり、思い立って品川から電車に乗った。島中いたるところに野生の水仙が咲いていた。城ヶ島の断崖絶壁には無数の海鵜の洞穴があり、展望台もある。その辺から細い道を分けて海岸まで下りてみた。当時の句が残っていた。
数百の鵜の動かずに冬了る 陶光
帰りに寄った食堂で食べた魳(かます)が何とも旨かった。
2回目は15年程前の秋、「どんぐり」という同人誌の仲間5、6人で行った。
鵜の展望台からの細道は草に覆われて、見つけることは出来なかった。
3回目は数年前の3月、「すぎなみ学びの楽園」の探索会であった。偶然、長岡帰山さんご夫妻と一しょだった。この日も品川から京浜急行の終点、三崎口からバスで城ヶ島大橋を渡って大きな「城ヶ島の雨」の碑の前に立った。その近辺の岩礁では手拭で頬かぶりをした女性5、6人が海苔を掻いていた。城ヶ島公園では鳶が頭上近くを旋回していた。
春の鳶群れて房総影遠し 陶光
途中角川源義の句碑があった
火の島へ一帆指すよ芋の露 源義
帰りは目と鼻の先の三崎港に寄った。
2年前の春、高千穂・湯布院などを巡るツアーに参加した際、柳川では日本のベニスと言われている掘割の舟下りは妻にまかせ、ひとり白秋生家がある記念館へ寄り、ひとときを楽しんだ。
柳川の堀に浮かびし春の宵 陶光
◆次回の定例句会は、3月8日(土)午後1時30分〜4時
於 久我山会館
兼題は「囀」・「雛祭」です
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(円覚)(俳句会事務局長)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)