活動報告 - 俳句同好会 (白木蓮俳句会) (H.25.6.8) No.40
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・6月の作品の紹介
・6月の兼題は、「鮎」・「時の記念日」です。
俵木 陶光
・鮎買ふて塩ぱっぱっと振りにけり
岡村 一道
・鮎の瀬や若き体臭吉祥寺
小林 美絵子
・満天の星空の下鮎眠る
片山 朝陽
・月光や静かにゆるる鮎の影
安西 円覚
・時の日や虫入り琥珀覗きをり
坂井 百合子
・時の日のいにしへを知る白鳳仏
浦田 久
・瀬戸凪に時の祭の出船かな
中邑 雅子
・時の日や時の眠れる異人館
長岡 帰山
・晩酌や時の記念日ゆるやかに
堀 秀堂
・時の日の和光の前に時間待つ
芳村 翡翠
・若鮎の遡上にしぶく堰の水
本間 邦子
・夕食は父の土産の鮎なりき
五井 夢
・鮎喰はばいのちの刹那ほのにがき
◆ <私の一句>
「くちなしの白よりもなお君の白」 小林 美絵子
5年前の私に、友人が句会に誘ってくれた。司会やナレーターをしているので、仕事柄俳句を読むことはあったが、自分で作ることなど考えたことも無かった。
丁度その頃、河東碧梧桐の「ミモーザを活けて一日留守にしたベッドの白く」を見て心の揺れを表してみたい!と思った。難しく考えず、いつもどうりの話ことばで良いらしく、それならと、その気になってしまった。
「くちなしの白よりもなお君の白」
私が初めて作った句である。
自分の俳句を声に出して読むと、また違った世界が広がる。視覚性はもちろん、口誦性も大切なのだと知る。不意に訪れる心の揺れを俳句にしたいと思った。
私はその心の揺れを花からもらうことが多い。
私が20歳の時だった。
「お嫁にいってお花も活けられなかったらどうするの!」大正生まれの母は私を強制的に駅前の「草月流いけばな教室」に入れた。母は花が大好きだったので床の間など無い家のなか、テレビの上 台所 お手洗い あちこち花が飾られていた。小さな庭は母が無造作に育てた草木でいっぱいで、洗濯物を干す時は細心の注意を払わなくてはならなかった。
くちなし 小菊 ばら 都忘れ 沈丁花 椿 梅 桃 つつじ 鈴蘭。
初めての華道教室で私は毎週花との出会いにすっかり虜になり、今週はどんな花に会えるかと待ち遠しく、美しい先生が80歳で教室を閉めるまで30年以上指導していただいた。人生に花は欠かせない。なんでもないことが、楽しく思えたり、思い出が美しく輝いたり、ついでに恋をしていた頃を思い出したり・・・。
今年もくちなしが美しく咲く季節がきた。
◆次回の句会は、7月13日(土)1時半より4時半
会場は、高井戸地域区民センターです。
兼題は、「瀧」・「蛞蝓(なめくじ)」です。
◆句会についてのお問い合わせ先: 安西 光昭(俳句会事務局長)まで
TEL 090−3145−2654
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)