活動報告 - 俳句同好会 (H.25.1.12) No.35
◆句会は原則として毎月第二土曜日の午後1時半から4時位まで、主として久我山会館・高井戸地域区民センター等で開催しております。(出席者は10名程度)一度ふらっと覗いてみて下さい。その上で、ぜひ仲間になって下さい。
句会が終わると駅前の蕎麦屋でちょこっとやったりもします。
◆毎回、その月の作品を紹介いたします。
・1月の作品の紹介
・1月の兼題は、「初鴉」・「正月全般」です。
俵木 陶光
・初鴉谺となりて神の声
山口 月山
・元旦や雀の声の透き通り
岡村 一道
・夢の字の書き順忘る寝正月
長岡 帰山
・初烏富士山頂の日の出かな
峯岸 まこと
・初鴉波音寄する船溜
芳村 翡翠
・元日や上々吉の空明くる
片山 朝陽
・なかんずく今朝のうれしさ初鴉
安西 円覚
・黒豆ののどを通るや初鴉
中邑 雅子
・初市の袢纏の藍にほひ立つ
肥田 浩一
・吉凶のいづれか屋根に初鴉
浦田 久
・故郷の吉報のせて年賀状
堀 秀堂
・初鴉高圧線より朝日受け
澤田 かつみ
・教会の屋根の一声初鴉
五井 夢
・風吼ゆる十字を切りて初鴉
◆ 私の一句
「昔男ありけり身づくろふ都鳥」 俵木 陶光
隅田川七福神のパンフレットを見て暮れのうちに出かけてみることにした。
浅草から東武伊勢崎線の鐘ヶ淵で下車した。この辺まで来ると東京も下町そのものといった感じがする。
多聞寺の次に戻って木母寺(もっぽじ)に出た。寺の入口に以前「梅若塚参拝の方はご自由にお入り下さい。塀のインタホンお押しになるには及びません」と張紙があった。
たづね来て問はばこたえよ都鳥
すみだ河原の露に消えぬと
これは人買いにさらわれて隅田川河畔で病死したと言われている梅若丸12才の辞世の歌とされている。
各段に多く「昔、男ありけり・・・」の書き出しで始まっている『伊勢物語』で在原業平(ありわらのなりひら)はこう詠んでいる。
名にし負はばいざ言問はむ都鳥
わが思ふ人はありやなしやと
この都鳥は百合鴎とは違う。今の東京都の県鳥は嘴の黄色い百合鴎で、元々の都鳥は嘴は赤く、シギや千鳥の仲間である。昔の人は言葉「みやこどり」そのものに恋したのである。
◆次回の句会は、2月9日(土)1時半より4時半
会場は、久我山会館です。
兼題は、余寒・バレンタインデー です。
◆句会についてのお問い合わせ先: 片山 惠夫(俳句会事務局長)まで
TEL 090−8773−4881
◆文責・俳句同好会会長 俵木 敏光(陶光)